文字職人の生き様
写真植字という技術をご存知でしょうか。
グラフィックデザイナーになったばかりの方、印刷会社に就職したばかりの方の中には、知らない人もいるかもしれません。
かく言う私も、印刷業界に就職した当初、「写植」という言葉を知ってはいたものの、すでにMacintosh DTPで印刷物のデータを作成するのが当たり前の時代になっていたため、写植機や作業現場を実際目にする機会はありませんでした。
そんな皆さんにぜひ見ていただきたい映像が、4月よりジャグラBBで放送されています。
現役の写植オペレーターとして活躍中の駒井靖夫さん(株式会社プロスタディオ代表取締役)を取材した番組です。
影山史枝のDTPニュース特別インタビュー(vol.12)
* * * *
番組撮影時、はじめて目にした手動写真植字機。
独特の機械音とともに写植の文字盤を操る駒井さんに、スタッフ一同思わず「オー」と感嘆の声。
「社団法人日本グラフィックサービス工業会」と社団名を入力し、印画紙に現像するまでの一連の作業を実演して下さいました。
このように、以前は写真用のフィルム、イラスト原画、文字が印刷された印画紙など、別々のパーツを一枚のレイアウト台紙に貼り込む作業を経て、ようやく印刷用の版下が出来上がっていたわけです。
各パーツ作成は、それこそ何年も修業を重ねた“職人”でなければ行えない技だったことでしょう。
写植ならではの文字の美しさに魅せられたクライアントに支えられ、数少ない現役写植オペレーターとしてお仕事を続ける駒井さん。
アナログ時代、“文字職人”として日本の印刷物の美しい文字組みを支えて来た写植オペレーターとしての誇り。
現在のデジタル時代とはひと味もふた味も違う「こだわり」「意匠」というものを感じました。
実際の手動写植機が動作する模様は、ジャグラBB「影山史枝のDTPニュース特別インタビュー(vol.12)」(無料)でご覧いただけます。
ぜひ一度ご確認ください!
影山史枝のDTPニュース特別インタビュー(vol.12)



